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谷川 尚; 田中 知*; 榎枝 幹男; 秋場 真人
Journal of Nuclear Materials, 329-333(2), p.1291 - 1294, 2004/08
被引用回数:4 パーセンタイル:29.18(Materials Science, Multidisciplinary)水素同位体と照射欠陥との相互作用を明らかにするために、酸化リチウム単結晶に対して赤外吸収分析を行った。重水素イオン照射下において、FT-IRを用いて酸化リチウム固体内のO-D伸縮振動を観察した。照射中と照射後には、O-D伸縮振動領域に複数のピークが観察され、これらのピークは照射条件に対して異なる挙動を示した。観察されたピーク挙動の解析からは、照射によって酸化リチウム中に導入された重水素のほとんどがO-D結合をしないで固体内に存在していることが示され、これは照射欠陥との相互作用によるものだと示唆された。
谷藤 隆昭; 八巻 大樹; 實川 資朗
Journal of Nuclear Materials, 307-311(Part2), p.1456 - 1460, 2002/12
被引用回数:9 パーセンタイル:51.38(Materials Science, Multidisciplinary)かさ密度71%TDから92.5%TDの種々気孔率をもつLiO焼結体からのトリチウム放出挙動を等速昇温法により調べた。その結果、71%TDから89%TDのあいだではトリチウムの放出挙動が中性子照射量に強く依存することが明らかになった。また放出律速過程として、次の三段階あることが判明した。すなわち、(1)放出ピークA領域(71%-86%T.D.); 照射欠陥にトラップされたトリチウムが欠陥の回復に伴い、トラップからの離脱により放出される。(2)放出ピークB領域(87%-89%T.D.); 連結開気孔を通じて、開気孔内壁への吸着,開気孔内壁からの脱離,開気孔内の気相拡散などを繰り返しながら表面まで移行する。(3)放出ピークC領域(91%-92.5%T.D.); 閉気孔からの離脱がトリチウム放出の律速過程となり、閉気孔の分布に従って、おもに700K,830K及び1000Kの三個の放出ピークを示す。
榎枝 幹男; 小原 祥裕; Roux, N.*; Ying, A.*; Pizza, J.*; Malang, J.*
Fusion Technology, 39(No.2 Part.2), p.612 - 616, 2001/03
増殖ペブル充填層の有効熱伝導度は固定増殖ブランケットの設計において重要なパラメータである。IEAの国際協力協定のもとで、固体増殖グループのサブタスクとして、熱線法を用いた各国の候補増殖ペブルを実際に用いた有効熱伝導度の測定を行い、タスクを終了した。測定には、CEAのLiTiO,LiZrO、FZKのLiSiO、日本のLiOをサンプルに用い、425から750までの温度依存データと、圧力0.001MPaから0.2MPaまでの圧力依存データを取得した。えられたデータは過去のデータと一致し、幅広い条件ではじめてデータを精度よく明らかにした。また、得られたデータから、推定式の重要パラメータを決定した。これによって未測定の有効熱伝導度を精度よく推定することが可能となった。
谷藤 隆昭; 八巻 大樹; 野田 健治
Fusion Engineering and Design, 39-40, p.723 - 729, 1998/00
原子炉照射後のLiO焼結体から核変換Heガス放出挙動の相対密度依存性及び中性子照射量依存性について調べた。2K/minの等速昇温加熱によるHe放出温度は、(1)850~1050K,(2)900~1150K,(3)~1300K,(4)~1350Kであり、4つの放出ステージが観察された。相対密度が85%及び88%T.D.焼結体からの放出ピークでは(1)(2)ステージのほかに(3)及び(4)ステージが顕著となる。一方71%T.D.及び80%T.D.焼結体ではおもに(1)及び(2)ステージが観察された。また210n/cmから210n/cmの熱中性子照射量依存性では,(1),(2)ステージは照射量の増大とともに約150KHe放出ピークは高温側に移行するが、(3)(4)ステージの放出ピークはあまり変動しなかった。さらにHe放出ピーク温度の昇温速度依存性を調べ各放出ステージの律速過程について解析を行った。
谷藤 隆昭; O.D.Slagle*; F.D.Hobbs*; 八巻 大樹; Hollenberg, G. W.*; 野田 健治
Fusion Technology 1996, 0, p.1455 - 1458, 1997/00
核融合炉固体増殖材からのブランケット環境におけるトリチウム放出特性を評価するには、トリチウム拡散に及ぼす照射効果を知る必要がある。ここでは、トリチウム拡散挙動を調べるために最も適した単結晶試料を用い、LiOにおけるトリチウム拡散挙動の高速中性子重照射効果を調べ、JRR-4で実施した中性子効果の結果と比較した。これにより、高速中性子照射効果とJRR-4における熱中性子照射効果との違いを明らかにした。
今野 力; 大山 幸夫; 池田 裕二郎; 山口 誠哉; 津田 孝一; 小迫 和明*; 前川 洋; 中川 正幸; 森 貴正; 中村 知夫; et al.
Fusion Technology, 28(2), p.273 - 295, 1995/09
核融合炉ブランケット中性子工学に関する原研/米国DOE共同研究の第2段階として、閉鎖ブランケット体系を用いた中性子工学実験を行った。基本となる実験体系は、ブランケット試験領域へ入射する中性子スペクトルを実際の核融合炉のものに近づけるため、D-T中性子源とブランケット試験領域である酸化リチウム層を炭酸リチウム層で囲んだもので、試験領域内のトリチウム生成率、放射化反応率、中性子スペクトルを測定した。更に、基本体系の試験領域及びその対向側へベリリウムの中性子増倍層を設置した5体系についても実験を行い、基本体系の実験データとの比較から、ベリリウムでの中性子増倍、反射の効果を明らかにした。JENDL-3/PR1,PR2を用いたDOT3.5によって実験の解析を行い、ベリリウム層の近傍を除いて、10%以内で実験を再現できることがわかった。
今野 力; 大山 幸夫; 前川 藤夫; 池田 裕二郎; 小迫 和明*; 前川 洋; M.A.Abdou*; A.Kumar*; M.Z.Youssef*
Fusion Engineering and Design, 28, p.708 - 715, 1995/00
核融合ブランケット中性子工学に関する原研/米国DOE共同研究の中で、トカマク型核融合炉のトーラス構造を模擬した円環ブランケットと疑似線状線源を用いて、中性ビーム入射ポートのような大開口部が、核パラメーターに与える影響を調べる実験を行った。実験体系は、酸化リチウム層と炭酸リチウム層から成る円環ブランケットの中心に大開口部をあけたものである。酸化リチウムブランケット内のトリチウム生成率、中性子スペクトル、放射化反応率を測定し、開口部のない体系の実験結果との比較から、開口部が円環ブランケットのキャビティ内の低エネルギー中性子を減少させ、開口部と反対側のブランケット前部でのLiによるトリチウム生成率も減少させることがわかった。また、JENDL-3を用いたGMVPの計算は、3次形状の複雑な体系にもかかわらず、測定値と10%以内で一致した。
正木 信行; 野田 健治; 渡辺 斉*; R.G.Clemmer*; Hollenberg, G. W.*
Journal of Nuclear Materials, 212-215, p.908 - 911, 1994/00
被引用回数:21 パーセンタイル:84.21(Materials Science, Multidisciplinary)酸化リチウム(LiO)はd-t核融合炉におけるブランケット固体トリチウム増殖材の有力な候補である。Fast Flux Test Facility(FFTF)を利用し、IEA・BEATRIX-II共同照射試験第1期照射後の一環としてLiOの照射損傷の研究を行った。2種類のLi同位体組成(Li/Li+Li)をもつLiO単結晶を約650Kにて高速中性子(0.17MeV,3.910n/m)により照射した。照射後、試料の電子スピン共鳴(ESR)及び光吸収スペクトルを室温で測定した。ESRでは等方的な一本のピークが観測され、そのg値は2.001であった。このESRスペクトルは照射により生成したコロイド状のLi金属によると考えられる。光吸収スペクトルについても、540nm付近に広い巾の吸収ピークが見られ、これもコロイド状Li金属によるものと考えられる。
倉沢 利昌
Journal of Nuclear Materials, 212-215, p.937 - 941, 1994/00
被引用回数:2 パーセンタイル:28.05(Materials Science, Multidisciplinary)核融合炉ブランケット材料であるトリチウム増殖材からのトリチウム放出特性を原子炉照射下で調べることはトリチウムの回収性およびトリチウムインベントリーの観点から重要であると認識されている。これまで10年以上JRR-2で実施されてきたVOM実験で試験したLiO,LiZrO,LiSiO,LiBeO等の試料からのトリチウム放出特性を相互に比較し、拡散定数を求めた。リチウム増殖材からのトリチウム放出はスイープガスに強く依存し、水素添加量が増加するにつれてトリチウム放出が増えることが明らかになった。特にLiOでは単結晶から微細粒試料まで多種類を照射してトリチウム放出機構を調べた。その結果をもとに照射下でのトリチウム放出を解析する計算コードを開発できた。
野田 健治; A.Shluger*; 中沢 哲也; 石井 慶信; 伊藤 憲昭*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 91, p.307 - 311, 1994/00
被引用回数:2 パーセンタイル:36.9(Instruments & Instrumentation)LiO中のイオン伝導度はLiイオンの拡散を反映する。又、Liイオンの挙動とトリチウムの挙動とは密接な関係がある。ここでは、イオン伝導度その場測定とタンデム加速器による酸素イオン照射を組合わせ、イオン伝導度、すなわち、Liイオンの拡散に及ぼす照射効果を調べるとともに、LiO中のトリチウム拡散に及ぼす照射効果を議論する。また、量子化学的手法による計算シュミレーションにより、LiO中のLiイオンとトリチウムの挙動を評価し、上記実験と比較する。
高橋 正; 渡辺 斉
JAERI-M 91-082, 41 Pages, 1991/05
BEATRIX-II照射試験はFFTF(高速中性子束試験施設)によるトリチウム増殖材からのトリチウム放出挙動の解析、評価を目的としたものである。この第2期照射試験に使用する酸化リチウム(LiO)試料の設計仕様は、1)管長:0.890+0/-0.051cm、2)外径:1.806~1.857cm、3)管の肉厚:1.0+0/-0.05mm、4)管の真直性:0.05~0.10mm、5)焼結密度:理論密度の85~89%、6)Liの含有率:BEATRIX-II第2期照射用95atom%、VOM照射用7.42atom%であり、かなり高い寸法精度を必要とするが、以下に述べる方法によって、設計仕様を満足する薄肉管試料を製作することができた。LiO粉末の管状圧粉体は、ゴムモールドとSUS304の心棒とから成る型を用いて静水圧法により、容易に成形できることを明らかにした。管状LiO焼結体を高精度で薄肉管に研削する加工方法として、フード及び真空排気系を付設した市販の円筒研削盤によるドライ研削を採用した。LiOの焼結は、1400~1470Kで実施した。
大山 幸夫; 山口 誠哉; 津田 孝一; 今野 力; 池田 裕二郎; 前川 洋; 中村 知夫; K.Porges*; E.Bennett*
Fusion Technology, 19(3), p.1955 - 1960, 1991/05
核融合中性子工学に関する日米協力実験計画のフェーズIIのシリーズとして、2種類の非均質ブランケットに対して、積分実験を行なった。一つはベリリウムと酸化リチウムを交互に5cm厚で積層したブランケットで、他方は5mm厚のポリエチレン板を薄いステンレス板で覆った模擬水冷却チャネルを3層垂直に挿入したブランケット体系である。両体系に対して、NE213、Li-glassによるトリチウム生成率、及び放射化箔によって反応率の各分布を測定した。非均質の特徴である物質境界では、酸化トリチウムのブロックを直接埋めこんだ領域別法や、Li箔、金箔など極薄サンプルをすき間に挿入することで、ボイドの影響の少ない、位置分解能の良いトリチウム生成率分布、及び反応率分布を得た。中心軸上のトリチウム生成率を積分した局所T増殖比は、ベリリウム多層系の場合、それを含まない場合の40%の増加を示した。
大山 幸夫; 今野 力; 池田 裕二郎; 前川 洋; 前川 藤夫; 小迫 和明*; 中村 知夫; A.Kumar*; M.Z.Youssef*; M.A.Abdou*; et al.
Fusion Engineering and Design, 18, p.203 - 208, 1991/00
被引用回数:17 パーセンタイル:84.03(Nuclear Science & Technology)トカマク型核融合炉の中性子工学研究において、ブランケットに入射するプラズマからの中性子を模擬するため線状線源が必要であった。このため、実験体系を固定したDT中性子源に対して往復運動させることによる疑似線状線源と円筒型実験体系を用いた実験システムを開発し実験を行なった。実験は酸化リチウムと炭酸リチウムの2層からなる軸対称長軸体系と内側にグラファイト保護材をつけたアーマー体系について行い、各々トリチウム生成率、スペクトル、放射化反応率、ガンマ線発熱率などの測定を行なった。実験結果は、本システムによって良好な線状線源場が実現でき、更に本システム用に開発した測定の効率化を測るスイープ型高電圧印加による反跳陽子カウンターや、多検出器同時測定システムも期待どおりの性能を示した。
工藤 博司; 大平 茂; 藤江 誠; 野田 健治
Journal of Nuclear Materials, 179-181, p.800 - 803, 1991/00
被引用回数:6 パーセンタイル:58.68(Materials Science, Multidisciplinary)470~970kの温度範囲、0.01~100kPaの圧力範囲でトリチウムガス(TおよびHT)の酸化リチウム結晶(単結晶および多結晶)への溶解度を測定した。トリチウム溶解量は圧力の1/2乗に比例し、Sieverts則に従うことが判明した。しかし、その溶解挙動は1kPa以下の低圧領域と5kPa以上の高圧領域で異なり、その溶解熱は低圧領域で16.5kJ/mol、高圧領域で24.3kJ/molであった。溶解挙動の違いについて、トリチウムガスと結晶表面との化学反応および吸着平衡との関連で考察するとともに、LiOブランケットからのトリチウム回収における水素ガス添加ガス添加効果についても言及する。
O.D.Slagle*; 野田 健治; 高橋 正
Adv.Ceram., 27, p.77 - 93, 1990/00
BEATRIX-II計画はFFTF/MOTAにおけるLiセラミックス固体トリチウム増殖材についてのIEA国際協力による照射試験である。LiOの焼結体ペレット、リング状焼結体がその場トリチウム放出試験用に作製された。また、照射損傷及び熱拡散率等に及ぼす照射効果等の測定のため、LiO焼結体ペレット及び単結晶を作製した。その作製法及び作製した試料のセラモグラフィー的特性等について述べる。
工藤 博司
Radiochimica Acta, 50, p.71 - 74, 1990/00
中性子照射したLiO、LiAlO、LiiO、LiSiO、LiZrOおよびLiZrO結晶を真空中で加熱すると、生成したトリチウムは主としてHTO(g)の化学形で気相に放出される。その放出速度は結晶中でのTの拡散に支配され、その拡散能は結晶中でのリチウム原子密度の増加とともに高くなる傾向を示す。その要因について考察し、結晶中でのOTイオンとLiイオンの相互作用が重要な役割を演ずることを明らかにした。
野田 健治; 石井 慶信; 松井 尚之*; 大野 英雄; 渡辺 斉
Fusion Engineering and Design, 8, p.329 - 333, 1989/00
被引用回数:20 パーセンタイル:86.79(Nuclear Science & Technology)酸化リチウム(LiO)中のトリチウムの拡散挙動とイオン電導度より求められるLiイオンの拡散とは深く関係づけられる。このため、イオン電導度測定はトリチウムの拡散挙動に及ぼす照射効果を研究するために非常に有効である。本研究では酸素イオン照射したLiOのイオン電導度変化を測定し、トリチウムの拡散挙動に及ぼす照射欠陥の影響を調べた。
工藤 博司; 奥野 健二
Proc.Int.Symp.on Fusion Reactor Blanket and Fuel Cycle Technology, p.56 - 59, 1987/00
酸化リチウム(LiO)からのトリチウム放出機構の解明を目的として、LiO結晶中におけるトリチウムの存在状態、拡散能および溶解度を調べた。 中性子照射したLiO結晶中でのトリチウムは、初めT(67~77%),T(23~31%)およびT(2%)の状態で存在するが、300C以上での過熱によりT状態のトリチウムは全てTに変換することが判明した。Tの存在は、照射に伴って結晶中に生成するF中心との強い相互作用によるものと解釈される。300C以上の温度領域におけるトリチウム放出速度は、Tの拡散速度に支配されることを確認した。トリチウムは最終的に、結晶表面でのOTの解離過程を経て、TOの化学形で気相に放出される。 トリチウムガスのLiO結晶への溶解はSieverts則に従うことが判明し、その溶融熱は24.30.9kJ/molであった。
奥野 健二; 工藤 博司
Journal of Nuclear Materials, 138, p.31 - 35, 1986/00
被引用回数:63 パーセンタイル:97.95(Materials Science, Multidisciplinary)中性子照射した酸化リチウム中に生成するトリチウムは、T,TおよびT状態で存在することが判明した。それらの初期存在量は、それぞれ、67-77%,23-31%および2%であった。一方、酸化リチウム中の熱的にドープされたトリチウムの存在状態は、Tであった。このことから、中性子照射した酸化リチウムにおけるTの存在は、照射によって生成する結晶欠陥に起因するものと考えられる。中性子照射した酸化リチウムを570K以上に加熱すると、ほとんどすべてのTは、最終的にT状態へと変化した。このTからTへの変化過程において、Li(n,)T反応で生成する結晶欠陥であるF中心の消滅が重要な役割を果たしていることが明らかとなった。
奥野 健二; 工藤 博司
Journal of Nuclear Materials, 138, p.210 - 214, 1986/00
被引用回数:33 パーセンタイル:93.33(Materials Science, Multidisciplinary)中性子照射した-LiAlO中に生成したトリチウムの加熱放出挙動、特にトリチウム放出速度を中心に研究を行った。真空中で、1170Kまで加熱することによって、-LiAlO中に生成したトリチウムは、すべて放出されることが明らかとなった。その化学形は、大部分(約95%)HTOであった。HTO(g)放出過程では、トリチウム(T)の-LiAlO結晶中での拡散が律速であることが判明した。630から925Kの温度範囲におけるトリチウムの拡散係数は、D=2.110exp[-90.3(kJmol)/RTcms,であった。-LiAlOに対するトリチウムの拡散係数は、同温度範囲において、LiOのそれと比較して、約2桁小さいことが判明した。